Steel Wheels

Point of no return

デイトナゴールデンパッドχ

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ゴールデンパッドっていつごろからあったっけ? とふと思うわけですがステンレスディスク向けパッドとして無難な選択として随分と長い間定番であり続けているように思います。80年代に小僧だったオッサンは純正パッドの半値だった赤パッドの方が印象に残ってるわけですが

 

KZ1000J、サンスター320ミリディスク、AP Racing CP2696、ニッシン19ミリラジアルマスター
AP Racing純正パッドからのリプレイス

 

AP Racing純正パッドはセラミックメタルパッド。対してデイトナゴールデンχはシンタードメタル。セラミックとシンタードで何が違うのかというのはここでは置いといて、AP Racing純正パッドはストリート向けとレース向けがあり装着していたストリート向けはやや穏やかな効き方の印象です。穏やかと言っても、十分な効きでコントロールしやすいパッドです。もうちょい尖った効きのパッドも試したいと思ってレース向けの方を買おうとしたら若干納期がかかるとのことで、即納のデイトナゴールデンχを購入という流れです。

さてインプレ。

まず装着。純正と同形状で完全互換…とは行きませんでした。やや薄く純正新品103ミリに対し9.88ミリ。

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ベースの形状もコンマ数ミリ誤差があり内周部がわずかにキャリパーサポートに接触しました。ということでサンダーで削ってキャリパーにセットしました。またパッドピンを通す穴はややルーズにできていて通しやすいというメリットは助かるのですが、停止時などにカタカタとパッドが動く音が気になると言えば気になります。この穴の誤差がパッドがキャリパーサポートに当たっている原因でもありますね。

試走1発目の制動は全く効かずにほとんど空走。信号待ちの度に急制動を繰り返しているうちに効き出しました。と、同時に盛大にブレーキが鳴き始めました。ちょっとみっともないくらいの音なのでガレージに戻ってパッドグリスを塗って出直し。純正パッドはベースに塗装してあるのでそれが緩衝材の役をして鳴きを抑えているのかもしれないですね。

肝心の効きは初期からレバーストロークの奥までリニアに感じられるものです。セルフサーボ効果が立ち上がるのはストリート向け純正パッドより速いように思います。

空冷GPzの時代のカワサキのブレーキの効き方を思い出させる雰囲気がありますね。当時としては鉄分の多いパッドを使いシングルピストンのスライドキャリパーで対抗4ピストンと同等以上の制動力とコントロール性を実現していました。見た目がしょぼいのでスペック至上主義の幼稚なメディアと市場にはウケませんでした。

余談は置いといて、デイトナゴールデンパッドはAP Racing純正のストリート向けよりも扱いやすくよく効かせることのできるパッドなのだろうと思います。寿命はわかりませんが。

AP Racing製品の販売サイトを眺めていると、この純正ストリート向けパッドは鋳鉄ディスクにも対応するとあります。対してデイトナゴールデンは鋳鉄ディスク不可。より広い対応を持たせたが故に純正パッドは穏やかな特性になっているのかもしれませんね